崩壊する日本の公教育

・子どもの不登校の増加
・教員の精神疾患の増加
・テスト漬けの学校生活
・学校統廃合の増加
・部活動の民営化(地域移行)…

「最近の教育現場は何かがおかしい…」

そう感じるのは、私だけではないはず。

今回の学校再編問題を機に、教育関連の著書を読む中で、頻繁に出てきたテーマ。

それが、政治主導の「教育改革」による
日本の公教育の崩壊懸念でした。

そして、この日本の「改革」の先を行くのが、
アメリカの公教育だそうです。

そんなアメリカの公教育の現場を知る
父であり、元教員であり、教育研究者であり、土佐町議員でもある
鈴木 大裕さんの本。

この本を読んで、

「まさに今日本で/桑名で起きていることだ!」
とハッとさせられました。

「だからこんなことが起きているのか!」
と背景を知ることができました。

「教育ってそもそも何?義務教育の学校はどうあるべき?」
と考えさせられました。

そんな鈴木さんがなんと
来月12月14日(日)に
四日市市で講演をされるそうです!!!

参加費:無料
主催:三重の教育関係者で作る労働組合「みえ教育ネットワーク」

桑名の学校再編と、直接関係する話はないかもしれませんが
こうしたことが起きている背景を知れたり、
学校教育のあるべき姿・方向性を知れたりすると思います。

桑名のメディアライブでも鈴木先生の本を借りられます。

目次

新自由主義的な教育改革で先を行くアメリカの実情

公教育の市場化

新自由主義とは、競争原理と成果主義を軸とする主義思想。
その新自由主義的な考え方をもとに、公教育の「改革」を行なったアメリカは、どうなったのか?

  • テストの点数による学校の序列化
  • 大規模な学校閉鎖と公教育の民営化
  • テスト漬けの子ども
  • テストの点数で評価される教員
  • 公教育(義務教育)なのに、お金で教育を買わないといけない社会

教育「改革」の裏側

  • 政治と教育産業の癒着が進み、「利益」のために、教材販売が増えた
  • 宿題やテストなど、過度のストレスで不登校になる子が増え、円形脱毛症やテスト中に嘔吐する子も
  • 良い教育環境をお金で買わなければいけず、貧富の格差が広がった
  • 一部の地域では、学校統廃合の真の狙いが都市開発だったことが発覚
  • 自治体の財政難を理由にした学校閉鎖のはずが、財政難は事実でなかったことも発覚

こうした状況に対して、子どもや保護者、教職員が中心となって、大規模な反対運動を行っていたのが、数年前のアメリカの状態だそうです。

今の日本の公教育が置かれた状況と、怖いぐらい似ています。

日本の公教育の変化

日本の教育業界は戦後、戦争中に生徒たちを戦場へ送り出してしまった反省から、こうしたことを二度と繰り返さないよう、教育基本法などで制御してきました。ですが近年、その「教育基本法」までも改訂が行われ、徐々に政治による教育への介入が進んできています。

  • 「富国強兵」「お国のための教育」で戦争に加担した反省
  • 教育委員は公選制
  • 教育行政のトップである教育長は「教育長免許」の取得義務あり(教育のプロ/専門家でないとなれない)

だったものが、

  • 「愛国心」を重視する教育に(愛国心の定義や基準、教える内容は国が決める)
  • 「学力向上」を重視する教育に(数字で評価できない能力や人間性、人格的な部分の評価が相対的に減らされる)
  • 教育委員も教育長も任命制に(市長が教育長を任命する)
  • 教育長免許の廃止(教育に精通していなくてもなれる)

事実、今の桑名市の教育長は、市長が任命した、元市議会の事務局長だそうです。
そのため、どれだけ教育に精通しているのかわかりません。

そもそも「教育」とは何か?

・教育/Educationの語源:導き出す、引き出す(ラテン語の「educatio」)
「引き出す(educere)」と「養い育てる(educare)」から派生した動詞で、人の潜在的な能力や資質を伸ばしていく、育てていく意味を表しています。「教える」ではありません。)

・学校/Schoolの語源:余暇、ひま(古代ギリシャ語の「skhole」)
労働から解放された自由な時間で、学問や芸術に専念して自己を充実させる時間。この「余暇」が「学ぶための時間」となり、「学ぶための場」として「学校」という意味になったそうです。

・教育の目的(教育基本法):「人格の完成」を目指す
数字で測れる学力、すぐに結果として現れるものだけではなく、人としての人間性など数字では測れないもの、何年も何十年もしないと成果が分かりにくい「人格」を養うことが、教育の目的とされています。

つまり、本来教育とは、受験や就職、経済界が求める人材を輩出するためのものではないのです。
そして、数字の学力でしか評価できない教育制度や社会の仕組みこそ問題であり、「改革」をすべき箇所なのではないでしょうか?

参考:
「崩壊する日本の公教育」 (集英社新書、2024年) 鈴木 大裕 (著)
https://www.amazon.co.jp//dp/4087213358/
http://edupedia.jp/archives/40273
https://menwtuhp.jimdofree.com/

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