学校統廃合の手引きと桑名市への政府見解

目次

文科省の「学校統廃合の手引き」とは?

文科省は、「学校統廃合の手引き」や「簡易パンフレット」を公開し、全国の自治体に参考にするよう指示しています。

学校の統廃合(学校規模の適正化)に関する基本的な考え方

  • 学校の統廃合は、あくまでも児童生徒の教育条件の改善を中心に考える。
  • 小中学校は、地域コミュニティの核であるため、学校の統廃合は行政が一方的に進める性格のものではない
  • 保護者の声を重視しつつ、地域住民や関係者の十分な理解と協力を得られるよう、十分な対話と丁寧な議論を行うべきである。
  • 可能な限り保護者や地域住民の意向が反映できるような工夫を講じることが極めて重要
  • 小規模校には課題がある一方、よりきめ細やかな教育が行えるなどのメリットもあるため、存続させる判断も尊重する(ただし、デメリットを最小化する工夫を講じる)。

学校の適正規模について

  • 小学校では、1学年1学級以上、クラス替えなどを考慮すると、1学年2学級以上が望ましい。
  • 小中学校の標準規模(目安)は12~18学級(1学年2〜3学級)とする。
  • 小学校における学級の上限数は35人中学校は40人(将来的には引き下げ予定)。
  • 学校規模の適正化を検討する際は、学級数と児童生徒数の両方の視点から考慮する。
  • 大規模校(25学級以上)、及び過大規模校(31学級以上)には様々な課題が生じる可能性があり、十分な教育的配慮を加える必要がある。
  • 過大規模校については速やかにその解消を図るよう設置者に対して促している。

文科省の「標準規模」も、教育的な観点ではなく、効率の観点から出された数字です。

昭和の大合併期に、中学校を設置する単位として、行政効率性に基づいて望ましい自治体の人口8,000人を設定した場合、1中学校あたりの学級数を12〜18学級とする目安が算出され、それが「統廃合」の「標準規模」として流用されるようになったのです

(参照:山本由美著「小中一貫・学校統廃合を止める」)

学校の適正配置について

  • 学校の位置や学区を決める際は、児童生徒(特に低学年の児童)の通学の負担面や安全面に配慮する。
  • 小学校では約4km以内、中学校では約6km以内(=施設費の国庫負担対象)。
  • 通学時間はおおむね1時間以内。

桑名市の実情に対する政府見解

8月22日に、もとむら国会議員を通じて、文科省及びこども家庭庁とオンライン会議を行いました。
和光大学名誉教授の山本由美先生や、全国ネットの今西清さんにもご参加頂きました。

合意形成の方法

保護者や地域との「幅広い合意形成」が必要
(自治会長だけの合意、印鑑などではなく)

・合意形成に向けた「双方向のやりとり」が必要
(一方的な説明ではなく)

学校統廃合の進め方

・「地域の実情に合わせて」再編すべき
(各地域の実情を無視/軽視するのではなく、各自治体が文科省の手引きを参考にして)

・義務教育学校については、学校の統廃合とは「別に」、丁寧に説明し、合意を得る必要がある
(統廃合と義務教育学校化は別の話)

子どもの意見の尊重

・子どもの意見を聞き、反映する必要がある
(学校に出向いて直接対面でこどもの声を聞くなど、子ども家庭庁のガイドラインを参考に)

・子どもの意見を採用しない場合は、その理由をフィードバックする必要がある
(しない場合、子どもは「結局自分たちの声は届かない」と学び、逆効果になる)

桑名市がこの計画を発表して以来、多くの市民から反対や批判、疑念、疑問の声が上がっています。
ですが、こうした多数の市民の声に対して、桑名市が誠実に合意形成に取り組んでいると言えるでしょうか?

文科省やこども家庭庁の見解通りに、桑名市の教育行政はきちんと説明責任を果たしているでしょうか?

桑名市による学校再編の進め方の問題点

・説明会の延べ参加者数は、人口13.7万人の桑名市の0.58%のみ(周知とは程遠い割合)
・追加の説明会は、窓口や参加者を制限(自治会やPTA、まち協などの団体を通じて要望があれば開催)
・説明会での質疑応答では、納得のいく回答とは言えない状況で終了
・3月の計画策定前に、地域との合意形成は必須ではない、という趣旨の発言(教育長)
・市議会の議決が必要ない案件とされている(教育委員会が単独裁量で決められる状況)
・来年開校の多度学園の検証を待たずに、全市一律で義務教育学校にする計画(検証の結果、「義務教育学校を新設しない」と決めた先行自治体がいくつもできている中で)
・子どもへの説明はネット上に掲載した動画のみ、動画の内容も誘導的で客観性に欠く

会議の参加者

・文科省及びこども家庭庁の方
・もとむら国会議員、たや桑名市議
・山本名誉教授、今西さん
・桑名の教育を考える会の方
・桑名の子どもと学校を守る会の方

※もとむら国会議員や山本名誉教授はじめ、子どもたちのため、桑名のために動いてくださっている皆さんに、心から感謝いたします。

参考:
公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引き
こども・若者の意見の政策反映に向けたガイドライン

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次