桑名市教育委員会は、2026年3月に、多度学園の検証を待たずして、学校再編計画の策定をしようと進めています。
学校の統廃合や再編は、教育の質だけではなく、通学の安全や防災、地域コミュニティ、人口動態、財政などに大きく影響する非常に重要なテーマです。
だからこそ、文科省の指針に記載されている通り「行政が一方的に進める性格のものではなく、保護者の声を重視しつつ、地域住民や関係者の理解と協力を得られるよう、十分な対話と丁寧な議論を行うことが重要」だと考えます。
※桑名市は2月15日まで、学校再編計画案についての意見公募(パブリックコメント)を行っています。行政は提出された意見を十分考慮し、その考慮結果と理由を公表する必要があります。ぜひあなたの意見も提出してください。
なぜ今、署名活動が必要なのか?
今の制度では、教育委員会が 『計画決定』をしてしまえば、議会の承認なしにレールが敷かれ、既定路線になってしまいます。 議会で予算案が出る頃には『もう決まったこと』として、後戻りしにくい状況ができてしまいます。
そのため、計画が決定される前の『今』、私たちは、計画の妥当性や検証のあり方、意思決定プロセスについて再検証を求める署名活動を開始します。
署名の目的
この署名は、学校再編に対する反対や対立を目的としたものではありません。
先行実施校である多度学園の検証が終わるまで、全市一律の計画決定を急がず、市民参加のもとで、より良い選択肢を検討してほしい。そのための「時間」と「情報」、そして「対話の場」を求める署名です。
最終的なゴールは1つです。桑名の未来をより良くすること、子育て世代に選ばれるまち作りをすることです。
署名用紙をご希望の方はお気軽にお問合せください。
以下が署名の内容です。
学校再編を進める前に、「多度学園」の検証を丁寧に行って下さい。
子どもが安心して学べる環境、地域に合わせたまちづくり、税金の適切な使い方は、多くの市民の共通の願いだと思います。
桑名市では、現在ある小中学校36校をすべて廃校にし、小学生と中学生が同じ校舎で9年間過ごす大きな学校に、全市一律で作り替える計画が進んでいます。
具体的には…
・すべての小学校と中学校が廃校になります(7校のみに集約)
・小学生と中学生が同じ校舎で9年間学ぶ、義務教育学校に変わります(全市一律の実施は全国初)
・光風学区は2,200人以上、1学年7学級の試算です(現時点で2,000人規模の小中学校は確認できず)
・先行する「多度学園」では、建設費だけで92億円以上です(90億円×7校の場合、630億円規模)
桑名市の学校再編の特徴
桑名市の再編計画は、隣の小学校同士で統廃合するような一般的な学校再編とは、いくつかの面で異なります。
| 再編の方法 | 学校の種類 | 児童生徒数 | 学校建設費 | 再編の進め方 | |
| 桑名市 | 全市一律 | 義務教育学校*1 | 1,000人〜が4校*2 | 92億円〜 | 複数回の説明会 |
| 他の自治体 | 地域ごと | 小学校/中学校 | 〜630人/校*3 | 60億円規模*4 | 地域ごとに話し合いの場 |
*1.義務教育学校数は全国の小中学校数のうち0.8%(文科省「R6年度学校基本調査」)
*2.文科省は1,000人超のような過大規模校は様々な課題が出やすいため、速やかに解消するよう警告(学校統廃合に関する「手引き」)
*3.文科省の指針、1学級35人以下、18学級以下が標準の小学校規模より算出。
*4. 2024年の学校建設費の坪単価の全国平均×多度学園の面積で試算(国交省「建築着工統計調査 2024年」)
多くの保護者や地域の人が心配していることの一例

通学の負担・安全性

大きな発達の違い

大規模校の弊害

防災拠点の喪失
今回の計画は教育や地域の未来を大きく変える分岐点で、多額の税金が使われます。
だからこそ2026年3月に急いで計画を決めるのではなく、先行実施校である「多度学園」(2026年4月開校)の成果と課題を丁寧に検証しながら、子どもや地域にとってより良い学校になるよう、地域ごとに議論を深めた方が良いのではないでしょうか。
先行するつくば市などでは検証の結果、義務教育学校の新設中止等、見直す自治体も出てきているのです。
呼びかけ人・賛同者
今回の署名には、多くの元校長先生、教員の先生、地域の方が、実名で賛同者として名を連ねて下さいました。それぞれ様々な立場がある中で、賛同者として名を連ねてくださったことに、心より感謝申し上げると同時に、その重みを一人でも多くの方に感じとって頂ければと願っています。
(なお本ページでは、WEBという媒体の都合上、念のためお名前の掲載は控えさせて頂きます。)
- 桑名の子どもと学校を守る会 (小学校PTA役員) 代表:児島
- 光風中学校 元校長
- 大山田北小学校 元校長
- 正和中学校 元校長
- 陽和中学校 元校長
- 藤が丘小学校 元校長
- 藤が丘小学校 元校長
- 精義小学校 元校長
- 大谷大学 教授
- 名古屋市立高等学校 元校長
- 三重県立高等学校 元校長
- 桑名市立小学校 元教諭
- 三重県立高等学校 元教諭
- 桑名市立小学校 元教員
- 元津中央郵便局管理職
- 交通安全協会 支部長 7名
- 地区社会福祉協議会 理事
署名集めを始め、本活動にご協力頂ける方、賛同者になって頂ける方(教育/子育て/交通安全/防災/街づくり関係者等)は、 ぜひ下記までご連絡下さい。署名用紙のデータ/用紙をご希望の方も下記よりお願いいたします。
よくある質問
- 検証期間はどれぐらい?
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教育的な成果や影響を検証するには、一人の子どもが入学してから卒業するまでのサイクルを見届ける必要があります。そのため、本来は最低でも9年間が1サイクルだと考えます。
短期的な数値(開校直後〜3年のアンケートなど)だけでは、設備の新しさによる一時的な高揚感(ハネムーン効果)しか測定できず、学年進行に伴う「中だるみ」や「人間関係の固定化」「不登校率や学力の推移」「教員の負担」などの本質的な課題が見えないからです。 - 検証中は再編をしないということ?
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桑名市が提示している今の再編計画案(全ての学校を廃校にして一律「義務教育学校」にする)は、検証が終わるまで停止する必要があります。
一方で、小学校区ごとにオープンな議論を行い、保護者や子ども、地域の方、現場の教職員の声を丁寧に聞いた上で、きちんと合意形成が図られた場合は、その学区に関しては、個別に学校の統廃合を進めるのは妥当だと考えます。その場合、今の再編計画案のような中学校区ごとの大規模な統廃合や義務教育学校一択ではなく、少子化/老朽化が著しい小学校とその隣接学校の統廃合、学区の見直し、学校等の多機能化といった様々な選択肢をきちんとテーブルに載せた上で、オープンに、多角的に検討を行い、合意形成していくことが大切です。
- 多度学園の検証内容は?
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桑名市は、「多度学園専用に検証することはしない」といった趣旨の発言をしていますが、学区や規模や学校種が従来とは大きく異なる訳ですから、多角的な視点から検証を行う必要性があると考えます。
下記は、検証が必要な項目の一例です。
① 子どもの「心と体」の健全性
・不登校やいじめなどの数の推移と要因分析
・「学校適応感」と「疲労度」などの測定
・自己肯定感と「中だるみ」の有無② 教育の質と学習環境
・学力格差の拡大有無
・特別教室や体育館の利用実態、学校行事の状況
・教員の「多忙化」と「専門性」③ 安全・防災・通学
・通学路の安全性、健康リスク
・災害時の避難シミュレーション、避難所としての機能性能
・スクールバス・送迎の負担と安全性、コスト④ 地域コミュニティへの影響
・人口推移と子育て世帯の流出状況
・地域行事・地域コミュニティへの影響
・地域格差の拡大有無
⑤ 財政状況
・跡地活用の状況
・再編前と後での財政状況の変化(初期コスト以外も含む) - 検証を遅らせると老朽化が進んでしまうのでは?
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学校のような鉄筋コンクリート造の建物の場合、適切な維持管理を行なっていれば、物理的な耐用年数は70〜80年可能、とされています。子どもたちの安全が最優先ですので、検証を進める間も、長寿命化や修繕、建て替えなどの老朽化対策は当然必要です。
少子化によって子どもたちが利用している教室が減っている訳ですから、学校を建て替える場合も、より小さな規模の建て替えで済みますし、他の公共施設と学校を集約して複合化施設にすることもできます。個別にまちづくり拠点施設や防災施設などを新設するよりも、その方が合理的なのではないでしょうか?
