子どもたちが笑顔になれる学校を、一緒に考えましょう。
子どもが安心して学べる環境、地域に合わせたまちづくり、税金の適切な使い方は、多くの市民の共通の願いだと思います。
今、桑名市が進めていること
桑名市は、現在ある小中学校29校を廃校にし、小学生と中学生が同じ校舎で9年間過ごす大きな学校に、全市一律で作り替える計画(原案)を示しています*1。
具体的には…
・すべての小学校と、明正中・成徳中が廃校になります(36校を7校に集約)
・小学1年生と中学3年生が同じ校舎で学ぶ、義務教育学校になります
・光風学区は2,000人以上、1学年7クラスになる試算です(現時点で同規模の小中学校はおそらくなし*2)
・先行する「多度学園」では、建設費だけで92億円以かかっています(90億円×7校の場合、630億円規模)
今回の計画は、地域の未来を大きく変える分岐点です。多額の税金も使われます。
だからこそ、急いで再編計画を決めてしまうのではなく、まずは「多度学園」の成果と課題を時間をかけて丁寧に検証することが必要ではないかー
私たちは、そう考えています。
*1 桑名市の資料「義務教育学校への再編計画」をご参照ください。
*2 WEB上で公開されている文科省の資料などを独自に調査した結果にもとづく。万が一誤っている場合はご指摘ください。
桑名市の学校再編の特徴
桑名市の再編計画は、多くの自治体で行われている一般的な学校の統廃合とは異なる点がいくつかあります。
| 再編の方法 | 学校の種類 | 児童生徒数/校 | 学校建設費 | 再編の進め方 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 桑名市 | 全市一律 | 義務教育学校 | 900人〜が5校 | 92億円〜 | 複数回の説明会 |
| 他の自治体 | 地域ごと | 小学校/中学校 | 〜630人*2 | 60億円規模*3 | 地域ごとに話し合いの場 |
*2 文科省の指針、1学級35人以下、18学級以下が標準の小学校規模より算出。
*3 2024年の学校建設費の坪単価の全国平均×多度学園の面積で試算
今後の学校再編の流れ
どのような状態を「合意が得られた」とみなすのかについては、現時点では具体的な基準が十分に示されていません。

桑名市の学校再編を考える上での「3つの視点」
視点1:市民や子どもの声の反映と合意形成
小中学校の数や場所、種類が大きく変わる計画は、子どもたちの通学や学校生活、地域コミュニティに多大な影響を及ぼします。
そのため文科省は、
・保護者や地域住民、関係者への十分な情報提供
・子どもたちへのわかりやすい説明
・意見や不安の声を聞き取り、計画に反映する仕組み
を丁寧に整え、十分な理解や協力を得ながら進めていくことが大切である、と示しています。*4
これに対して桑名市では、下記のような方針をとっています。
- 中学校区ごとに8回説明会を開催、要望があればその後も説明会を開催
- 市のホームページに、説明の動画と資料、質疑応答の内容、子ども向けの動画を掲載
- 学校再編は市議会の議決を必要としない事案(教育委員会が単独で決められる)で、計画策定前に地域との合意形成は必須ではない*5
市民からは、「計画のメリットだけでなく、課題やデメリット、他の自治体での先行事例についても分かりやすく示してほしい」「市民の声を反映する場を設けて欲しい」、などの声が多数寄せられています。
*4 参照:文科省「公立小中学校の統廃合をお考えの皆さまへ」、「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」
*5 参照:中日新聞北勢版
視点2:全市一律で義務教育学校にする必要性
桑名市の原案では、全ての小中学校を「義務教育学校(施設一体型の小中一貫校)」に再編する方針が示されています。
義務教育学校には、
・9年間を通した教育課程を柔軟に組みやすい
・施設や設備をまとめることで効率化が期待できる
といったメリットがある一方で、
・小中一貫教育の効果やメリットが不明確
・大規模校になった場合、子どもや教職員に様々な負担や課題が生じやすいと指摘されている
・全市一律の場合、地域ごとの実情や希望を十分反映できない
など、慎重に検討すべき点も多くあります。
事実、先行するつくば市などでは、検証の結果「今後は、義務教育学校を作らない」と決めた地域もあります。*6
また、全市一律で義務教育学校に再編した例は、全国的にもまだありません。
だからこそ、まずは多度学園での子どもたちの様子や教育現場の状況、地域への影響をよく見てから、本当に全市一律の再編が最適なのかを考える必要があると感じています。
*6 「小中一貫・学校統廃合を止める 〜市民が学校を守った」(山本由美著・新日本出版社)
視点3. 多度学園の検証
「多度学園」は、桑名市で初となる義務教育学校(施設一体型の小中一貫校)です。その運営状況や子どもたちの様子を検証するための先行実施校として位置付けられ、2026年4月に開校します。
そのため、最初の1年生が入学してから卒業するまでの少なくとも9年間は、
・子どもたちの登下校や学校生活の様子
・不登校やいじめ、学力などの変化
・保護者や地域への影響、廃校の利活用状況
・先生方の働き方や負担の変化
などを丁寧に見ていきながら、検証していくことが何より重要だと考えます。
そして、その検証結果をしっかり市民と共有し、必要があれば計画を見直す余地を残したうえで、その先の学校再編を考えていくことが、子どもたちにとっても地域にとっても、より納得感のある進め方ではないでしょうか。
桑名市は、多度学園の検証を待たずに、来年3月に学校再編計画をまとめる方針を示しています。
この進め方についても、慎重な議論が必要だと私たちは考えています。
学校再編についてもっと詳しく知りたい方へ
このホームページでは、桑名市の学校再編計画の内容だけでなく、全国の先行事例や、市民・先生・専門家の声などをご紹介し、学校再編についてより深く考えるきっかけになれればと思っています。
「子どもたちが笑顔になれる学校」にするためには、どんな学校にしていくのが良いのか?
「それぞれの地域の実情に合った学校」にするためには、地域の未来をどう描いていくと良いのか?
「もっと具体的な事例を知りたい」「自分の考えを深めたい」と感じた方は、ぜひあわせてご覧ください。
私たちの目的
学校のあり方、教育のあり方には、様々な意見があると思います。
私たちの目的は、桑名市の学校再編計画(原案)について、「賛成か反対か」を問うことではありません。
そうでなく、地域の未来を大きく変える内容だからこそ、
・市民一人ひとりが十分な情報をもとに、考えを深められること
・急いで決めるのではなく、多度学園の検証を丁寧に行うこと
・地域ごとにオープンな議論の場を設けながら、地域に合った学校再編をしていくこと
これらを実現することが、私たちの使命であり、願いでもあります。
「もっと知りたい」「意見を伝えたい」と感じられた方は、以下の方法で、ぜひ思いや考えを共有してください。
- 「学校再編を進める前に、多度学園の丁寧な検証を求める」署名に参加する>
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